K562細胞の新しい凍結保存法

京都工芸繊維大学

2013-07-16T07:34:30Z

2013-07-16T07:34:30Z

2013-06

細胞を冷凍保存する方法には液体窒素法、ディープ・フリーザー法がある。これらの方法に変わりうるものではないが、第3の方法を開発した。世界的に広く使用されている培養細胞K562を市販の家庭用冷凍冷蔵庫（-20℃前後）で数ヶ月保存し、その後再び解凍して、再生させることができる新しい技術を報告する。手順は3段階で、まずdiethylenetriamine pentaacetic acid (DTPA)を1 mMの濃度で添加し8時間培養して耐凍能を誘導し、ついで高張ブドウ糖液による脱水、その後グリセリンを含有する保存液と混合して浮遊させ、そのまま冷凍保存する。この方法は安全・安価であり、特別な器具・訓練を必要としない手軽で有用な手段である。K562細胞のような研究用細胞を100日程度保存するときに使用するものとして存在意義があると考えられる。研究をさらに発展、洗練させることができれば、これ以外にも様々な応用、例えば輸血用血液の保存、が期待される。

査読者のアドバイスに従い、論文を訂正した。リン酸緩衝液（PBS）のpHとリン酸濃度を書き加えた。PBS を「DulbeccoのPBS」に変更した。

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京都工芸繊維大学 学術報告書,第６巻,2013.06,pp.1-6

1882-8779

http://hdl.handle.net/10212/2124

ja

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0010

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